各地にポータルのキーを置きに回っているソロモン一行。バルバトスは一時別行動を取り、注文していた楽器を受け取りにテノルという街を訪れていた。ところが街には誰も居ない。そこへ現れた幻獣に不意を打たれ負傷したところ、黒髪の女性に助けられる。どこか含みを持った様子の彼女は「ソナタ」という偽名を名乗った。バルバトスもそれに応えて、知り合いの名前を拝借し「ストラ」と名乗った。
一方ソロモンたちは休憩のためにソプラという街に立ち寄るが、人が全く居なかった。一旦アジトに帰るとアリトンが出迎え、クロケルがソロモンの帰りを待っていたと言う。アリトンに世話されて眠っていたクロケルが目を覚ますと、幻獣に襲われている街がある言う。深酒して起きてこないブネとガープを置いて、シャックス 、ウェパルにアリトンが同行しクロケルの案内で至急その街へと向かう。
バルバトスはソナタがメギドであることを見抜き、彼女は自分は「サタナイル」というメギドだと明かした。死を嫌い音楽を愛するというメギドらしからぬ価値観を持った彼女は、フォトン集めの任務を課せられヴァイガルドへ来ていた。しかしヴィータを殺すことはせず、村や街から一時的に追い出して土地のフォトンのみ回収するという穏便な手段を取っていた。音楽の指揮棒を使い巧みに幻獣を操ることでヴィータを襲うことなく活動し、そんな彼女に憧れた部下のメギド、アリキノもベルを使って幻獣を操作できるよう訓練していた。その練習のために集めたフォトンを幻獣から取り出して携帯フォトンに詰める作業を引き受け、アリキノは人目につかない所へと移動していった。
バルバトスはそんな彼女をソロモンと戦わせたくないと考え、どうすれば衝突を避けられるのか頭を悩ませる。
ソロモンたちは森へ避難してきた楽器職人のストラに出会い、サタナイルというメギドが活動していることを知る。数日街から離れれば命は取らないと言われていたが、その後幻獣に襲われたらしい。一行はストラと共にテノルへ向かったが、誰もおらず、おそらく皆幻獣にやられてしまったものと思われた。一行はサタナイルを追って更に北の村を目指す。するとやはり避難していた人々が幻獣に襲われている所に遭遇する。
周りを統率していた幻獣を倒すとそれはヴィータの男の姿に変身した。村人を襲っていたのはアリキノだった。
致命傷を負って逃げるも、サタナイルの眼前で力尽きたアリキノ。サタナイルは大切な部下を殺された復讐に燃え、自らソロモンの元へ向かい、交戦する。バルバトスは彼女を守るため双方の説得を試みるが、そこへ突如、彼女たちが操っていた幻獣が現れサタナイルを襲撃する。死んだはずのアリキノがサタナイルに反逆し、攻撃を仕掛けてきたのだった。
アリキノは弱いメギドであり、サタナイルに拾われたことで彼女に憧れを抱くようになった。ある時アリキノはサタナイルを侮辱した下級メギドに食って掛かり、返り討ちで死亡してしまう。しかしアリキノは蘇った。フォトンがある限り復活できる不死の能力を持っていたのだ。サタナイルの理想は机上の空論であり、結局は力ある者が勝者となるのだと諦観してしまったアリキノは、サタナイルに従う振りをして裏でヴィータを殺していた。
幻獣を操りながら襲ってくるアリキノに苦戦する一行。しかし、なんとか立ち上がったサタナイルの助言により、クロケルの持つベルの音でアリキノの指揮を妨害し、撃破に成功する。何度でも蘇れると慢心していたアリキノだったが、土地のフォトンは自分が奪いつくして既に枯渇していた。サタナイルの「指揮」に従い、バルバトスは魂を大地へ還す歌、「大地のソナタ」の旋律を奏でる。「サタナイルさま」と今際の言葉を残し、アリキノの魂は散り散りになって消え去った。
メギドラルに帰ってアリキノの件を報告し責任を取る、というサタナイル。メギドラルはもはやキミを必要としていないだろうとバルバトスが言っても、サタナイルはメギドラルを愛しており、救いたいのだと言う。しかし、ソロモンたちもメギドラルを滅ぼしたいのではなく、ハルマゲドンを阻止するため、そのありようを少し変えたいだけなのだと聞き、それならば一助になりたいと、サタナイルはソロモンの軍団への加入を申し出たのだった。
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